2011年度五段以下審査会 (春)
4月24日。東日本大震災の影響により延期された五段以下昇段審査会が四街道市総合体育館で行われた。冬の冷気はすっかり影を潜め春らしい穏やかな気候に慣れ始めた時期。日差しが強く、日中は汗ばむ陽気となった。今回は弐段受験者が3人、初段受験者が4人。 高段位の先生方による講習会において、審査の前に一つでも多くのことを改善できたのはありがたかった。そして審査。先輩と後輩の見守る中入場の合図、始めの合図がかかった。かつてない感覚であった。前には審査をされる先生方、後ろには他の受験者、左右には高段位の受験者ならびに応援をする者。皆が私達の業を見ている。一級審査の時とは規模が比べ物にならない。意識したら圧倒される。だから日々の稽古を思い出し、一本一本を確実に抜くことに集中した。 全員合格した。ほっと息をつくのも束の間、次は学科試験である。気を引き締め直さねばならない。初段では「居合道をはじめた動機」と「制定居合十二本の書きとり」が出題された。解答は一度提出したら直しがきかない。だから誤字脱字の無いよう数度チェックしてから先生に目を通して頂いた。こちらも全員合格した。 乱暴な言い方をすれば初段というのは起点に過ぎない。例えるならばこれまでは歩き方と歩く方向を教わっていて今度からは実際に歩み始めるようなものだ。長い長い道程である。焦らず弛まずさらなる高みを目指し今日も稽古に励む。 |
(文責 2年) |