第28回東京都中央地区居合道大会


 春雨が降り乱れる皐月の晦、千代田区スポーツセンターで中央地区大会が開催された。
 自分は松戸在住で電車1本でいける。某船橋市民も電車1本でいける。しかし今大会参加の唯一の都民が1本では行けない。この不条理さに哀愁を感じた。

 今回千葉大からは以上の3名で大会に参戦した。個人的には初めての1対1での試合形式で不安もあったが、自分の実力が試される良い機会だと思い、試合に臨んだ。
 試合は1回戦の中ほどであったが、棄権者が多かったためすぐに自分の番が回ってきた。試合相手と礼をし、刀礼ののち帯刀をして入場の合図を待った。
 座って待機しているときは緊張していてどきどきだったが、審判の「入場」の声と共に緊張が解け試合モードに切り替わった。

 試合が始まり着座して、師範がいつも仰っている、呼吸を意識し1本目を抜いた。前日まで稽古していた初発刀の癖が若干出てしまったが、落ち着いて業が抜けた。
 その後4本を抜いたが自分の中では稽古の成果が十分出せたのではないかと思った。判定は3―0と厳しいものであったが、試合相手の技はとても綺麗で負けても清々しかった。

 いや、相手を気にしている時点で自分に負けているのかもしれない。この翌週に行われた新人戦でも相手を気にしてしまった。
 居合における「真の相手」とは自分自身なのだから、稽古中から常に相手 (自分自身) を見据えた稽古をしなければならないと感じた。


(文責 2年)




【大会結果】

井口 初段の部 1回戦敗退
神近 初段の部 1回戦敗退
今村 弐段の部 1回戦敗退



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